【図解あり】寝ても疲れが取れない人へ。睡眠の仕組みと改善ポイント

睡眠の仕組み

「しっかり寝たはずなのに、朝からだるい…」

そんな経験、ありませんか?

実は「睡眠時間」よりも「睡眠の質」が大切なんです。

この記事では、脳と体を回復させる睡眠の仕組みをわかりやすく解説。

睡眠のメカニズムを知ることで、「なんとなく疲れが取れない」日々を変えるヒントが見つかりますよ。

Contents

寝ているのになぜ疲れが取れない? 睡眠の役割と仕組みをわかりやすく!

【睡眠の役割】脳と体を回復させ、心と体の健康を支える基本習慣

睡眠には、

  • 体と脳を休ませる・回復させる
  • 記憶を整理・定着させる
  • 身体の修復や成長を促す

という役割があります。

たとえば、睡眠中には成長ホルモンの分泌が高まり、筋肉や臓器の修復、免疫機能の維持が行われます。 

また、脳では目覚めて活動していた間にたまった体の中のゴミ(老廃物)が除去され、情報の整理・記憶の固定化も。 

つまり、睡眠は脳と体を回復させ、心と体の健康を支えるとても大切な基本の仕組みなのです。

【睡眠ステージ】深い眠りと浅い眠りの違いを知って朝スッキリ

睡眠ステージ
睡眠ステージとサイクル (出典:厚生労働省 「眠りのメカニズム」)

睡眠中は当然眠っているので、どんな状態なのか自分自身では良くわかりませんよね。

実は、実際の睡眠はずっと同じような眠りの状態が朝まで続いているわけではないのです。

眠りの浅い方から

  • レム睡眠
  • ノンレム睡眠(N1, N2)
  • ノンレム睡眠(N3)

という「睡眠ステージ」があって、睡眠はこれらのステージの繰り返し。

この「睡眠ステージ」を繰り返す「睡眠サイクル」を一晩の眠りの中で3〜5回行っています。

また、睡眠ではありませんが、

  • 中途覚醒

も眠りの質に影響するのでここで解説します。

レム睡眠(REM / Rapid Eye Movement / 急速眼球運動)

特徴

レム睡眠は「脳は活発に働いているが、体は休んでいる」状態。

脳は働いているので夢を見やすい睡眠ステージでもあります。

このステージには「眼球が高速で動いている」という特徴があるので、REM(Rapid Eye Movement)睡眠と呼ばれます。

役割


記憶の整理・感情の安定に関わっています。

前日の体験を脳が再構築する時間といえます。

睡眠の質向上のポイント

朝方に多く発生する睡眠ステージで、このタイミングで起きるとスッと気持ちよく起床できます。

浅いノンレム睡眠(N1・N2)

特徴(N1)

目が覚めている覚醒状態から、眠りに入り始める「うとうととまどろんでいる」状態。

完全に眠っているわけではないため、外からの刺激で簡単に目が覚めます。

特徴(N2)

浅く眠っている状態で、さらに深い眠りに入るための準備段階でもあります。

役割

浅いノンレム睡眠(N1・N2)は、深い眠りへの準備段階であり、体温や心拍数が徐々に下げていく役割があります。

睡眠の質向上のポイント

この段階では、光・音・気温など外部からの刺激で簡単に目が覚めてしまうことも。

寝室環境を整えることが深い眠りにつなげてぐっすり寝るために重要ですね。

深いノンレム睡眠(N3)

特徴

体も脳も完全にリラックスして休んでいる状態で、最も深い眠りの段階。

眠り始めてから2〜3時間程度に多いです。

このタイミングで無理やり起きる(起こされる)と、頭がはっきりせずぼんやりしてしまいます。

役割

体の修復・免疫の回復・成長ホルモンの分泌など、まさに「体の再生時間」。

睡眠の質向上のポイント

深い眠りをしっかり確保できると、翌朝スッキリ。「昨日はぐっすり寝れた」という感じに。

深いノンレム睡眠の質には入眠直後の睡眠環境(光・音・気温など)が影響するので環境を整えましょう。

また、年をとってくると深いノンレム睡眠はだんだんと短くなっていくのが自然です。

中途覚醒

特徴

寝ている途中で、ふと目が覚めてしまう現象。

はっきり覚えていないだけで、誰でも一晩に数回は短時間目が覚めているもので、それ自体は自然なことです。

問題になるのは、

  • すぐに再入眠できない
  • 何回も目が覚めてしまう

というケース。

また、睡眠の途中であありませんが、

  • 寝つきが悪い
  • かなり早く目が覚めてしまう

というパターンもあります。

睡眠の質向上のポイント

目が覚めても時計を見ないようにしましょう。

深呼吸をして再び体をリラックスモードへ。

もし完全に目が覚めてしまった場合は、すぐに睡眠には戻れません。

焦らず一度ベッドから出るのも手です。

ただし、その時スマホを見たりしないようにしましょう。

【眠気の仕組み】昼間は元気モードで夜はお休みモードにしよう

睡眠欲求と覚醒力のサイクル (出典:厚生労働省 「眠りのメカニズム」)

「なぜ夜になると眠くなるの?」

「朝スッキリ起きられないのはなぜ?」

実は、眠気は 2つの力 —「睡眠欲求」と「覚醒力」— のバランスで決まります。

この仕組みを知ると、自然に眠りやすい生活リズムが作れるようになります。

睡眠欲求=疲労の蓄積

人の脳と体は、起きている間に「疲労物質(アデノシンなど)」をため込みます。

起きている時間が長くなるほど眠気が強くなり、体が「休ませて」とサインを出します。

睡眠の質向上のポイント

日中にしっかり活動するほど、夜の眠りが深くなります。

デスクワークの人は、夕方ごろに軽い体操をするといいでしょう。

逆に昼寝を長く取りすぎると、疲労度が減りすぎてしまい夜の寝つきが悪くなってしまいます。

覚醒力=体内時計の作る「起きる力」

眠気をコントロールしているもう1つの仕組みが 体内時計(サーカディアンリズム) 。

これはおよそ25時間周期で、朝の光・日中の活動・夜の暗さによって調整されます。

セロトニンとメラトニンという2種類のホルモンのバランスでこのリズムが生まれます。

セロトニン(覚醒ホルモン)


朝日を浴びると分泌が始まり、「やる気」や「集中力」を高めます。

同時に、夜に分泌される「メラトニン」の材料にもなります。

つまり、そもそもセロトニンが少なければ、メラトニンも少ししかできません。

体内時計は25時間周期なので1日1時間ほどずれてしまいますが、朝日を浴びることでズレをリセットします。

メラトニン(眠気ホルモン)

夜になると脳の松果体から分泌され、体温を下げて眠りに誘導します。

スマホやPCのブルーライトはこのメラトニンの分泌を抑えてしまいます。

睡眠の質向上のポイント

朝起きたら朝日を15分程度浴びるようにしましょう。

カーテンを開けたり、散歩するのがオススメです。

寝る前の1時間程度はスマホやPC、テレビを見ないようにするのも効果的です。

【まとめ】睡眠の重要性とメカニズムを理解して、生活習慣を見直そう

睡眠は、ただ「休む時間」ではなく、脳と体を再起動させるメンテナンスタイムです。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルを整え、日中にしっかり活動して夜に自然な眠気を引き出すこと。

それが、質の高い眠りへの第一歩です。

今日の夜からできる小さな工夫で、明日の朝が少し変わるかもしれません。

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